インターネットと接続してPCを利用する場合には、ファイアウォールで外部からの不正なアクセスや攻撃に対して防御を行わないとPCやネットワークが非常に危険な状態にさらされます。個々のPCにはWindowsやセキュリティソフトによってファイアウォールが通常は有効に設定されていますが、無効設定の場合やアップデートがされていない場合には警告が表示されることもあります。
危険性が高いとの警告が表示されると、ユーザーとしては非常に不安にさせられるものと思いますが、実際にはファイアウォールの無効化によってどのような影響が生じる恐れがあるのでしょうか?初心者の方にもわかりやすく解説いたします。
▶目次
1、警告はどんなときに表示される?
ファイアウォール無効の警告がどんな時に表示されるかについて説明します。
ファイアウォールを無効設定にしている場合
Windowsのファイアウォールの設定を無効にしている際に、PCを立ち上げると「ファイアウォールが無効になっているため危険です」という意味合いの警告が表示されます。ファイアウォールを無効化することは、後述いしますがPCを非常に危険な状態にさらすことになりますので、コントロールパネルにて有効化の設定を行いましょう。
設定方法についてはこちらの記事にて解説しています。
なお、長期にわたってファイアウォールが無効化されていた場合には、その間にPCが外部から攻撃を受けている可能性が高いので、非常に危険です。影響が生じていないか、ウイルススキャンなどで調査をしましょう。
また、ネットワーク全体にファイアウォールの設定をしている場合や、セキュリティソフトにてファイアウォールを設定している場合に、ファイアウォールを二重に設定する意味はないので、PCのファイアウォールを無効にするケースもあります。その場合には、PCの設定によって警告を非表示にすることもできます。
OSのアップデートがされていない場合
OSがアップデートされていない場合や、PCのカレンダーの設定が誤っている場合(設定の変更によって何年も前の日付になっている場合)に、セキュリティ警告が表示されている場合があります。
カレンダーの日付の設定のみの場合には、日程を正しく修正することで改善がなされます。アップデートが未実施の場合には、警告通り非常にPCが危険な状態(ウイルスに感染しやすい・外部からの攻撃を受けやすい)状態になりますので、一刻も早くアップデートを行いましょう。
ニセ警告に注意
Webサイトを閲覧している際に、「あなたのPCはウイルスに感染しました」、「バッテリーが損傷しています」などのニセの警告文書が表示される場合があります。これらの警告文は、クリックさせることでセキュリティ対策ソフトを購入させたり、ウイルスに感染させたりするために行われる不正な広告です。
警告タグから、ソフトの購入やリンクのクリックは行わないことを徹底し、こういった表示に不安になった時にはいったん警告を閉じて、ウイルススキャンを行うようにしましょう。
2、ファイアウォール無効化の影響
PCが警告文を出すのは、ファイアウォールが設定されていない状態は非常に危険性が高いためです。具体的にどのような影響が生じるのかについて解説します。
外部からの不正アクセス
ファイアウォールが無効になっていることの大きな影響の一つに、外部からの不正アクセスを簡単に許してしまうことが挙げられます。
ファイアウォールも完全ではありませんが、無効化している場合には全くの無防備な状態といえます。インターネット上には、多数の悪意のある攻撃者が不正アクセスを試みています。企業ではもちろんのことですが、個人の場合でも危険は非常に大きく、以下の影響が生じる場合があります。
- データの改ざん・消失
- 情報漏洩
- ネットワーク攻撃の踏み台にされる
- アカウントの乗っ取り
不正なプログラムのインストールによるウイルス感染
ファイアウォールを有効化している場合には、プログラムをインストールする際に注意・警告が表示されますが、向こうの場合にはどんなソフトもインストールできます。安全性の低いソフトの場合、ソフトのインストールと同時にウイルスやマルウェアに感染してしまう可能性があります。
ウイルスやマルウェアに感染した場合、PCの情報が抜き取られてしまったり、ネットワーク攻撃の踏み台にされたりするなどの影響が生じる恐れがあります。
3、まとめ
この記事では、ファイアウォールを無効化している場合の注意・警告文がどういったときに表示されるか、そして、ファイアウォール無効化によってどのような悪影響が生じる恐れがあるかについて解説しています。
ファイアウォールの無効化は非常に危険だといわれますが、具体的にどのようなリスクがはらんでいるかを把握することで設定の重要性が認識されることと思います。とはいえ、ファイアウォールは個々のPCに対してだけではなく、セキュリティソフトで設定することもできますし、ネットワークに対してかけることも可能です。
ご自身に合った方法を選択し、不要な警告については非表示にするのも良いでしょう。