個々のPCでは、Windowsの初期設定として、ファイアウォールが有効になっています。ファイアウォールとは、外部のインターネット接続をする際の防御壁となるセキュリティ機能のことで、ソフトをインストールするなどには、ファイアウォールの警告文が表示されます。
ファイアウォールを無効にするとウイルス感染や情報操作などの危険性が増しますが、無効に変更する意味はあるのでしょうか?この記事では、ファイアウォール無効の意味について解説します。
▶目次
1、ファイアウォールとは
ファイアウォールの概要について解説します。
ファイアウォールとは
ファイアウォールとは、PCと外部のネットワークの防御壁のことを指します。ファイアウォールの働きによって悪意のあるアクセスや不審なユーザーのPCへのアクセスを遮断することができます。
ファイアウォールは個々のPCに基本的には標準装備されているほか、企業ではネットワーク全体にファイアウォールを設置し自社のネットワークを危険から守るように設定します。また、セキュリティソフトで個別にファイアウォールが設定されているケースもあります。
ファイアウォールの有効・無効とは
ファイアウォールについて、「設定を有効にする」、あるいは「設定を無効にする」と切り替えをして使用する場合があります。
設定を有効にするとは、文字通りファイアウォールの防御を有効にするという意味で、PCを安全に利用するためには原則として常に有効にしておくことが推奨されます。ただし、インストールの必要があり安全であることが確認できているソフトをインストールしたいときに、そのソフトをファイアウォールが「危険」とみなした場合には、ファイアウォールのブロックを無効にしないとソフトのインストールが行えません。
2、ファイアウォール無効の設定方法
個々のPCのファイアウォールを無効にする方法について解説します。
PCのファイアウォールの無効設定
Windowsのファイアウォール設定を無効に変更したい場合、OSによって少しずつ操作方法は異なりますが、基本的にはPCのコントロールパネルから設定を行います。
例えば、Windows10の場合、「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「Windows defender ファイアウォール」の順に選択すると「Windows defender ファイアウォールの有効化または無効化」というタブが表示されます。こちらをクリックし、「Windows defenderファイアウォールを無効にする」を選択すると、無効になります。
ただし、無効化した場合、他にセキュリティ機器を導入していなければ外部からの攻撃に対して無防備になってしまいます。インストール完了後にファイアウォールを有効に戻すつもりでいる場合であっても、一瞬とはいえ非常に危険なことであることを把握しておきましょう。
ブロックの解除
ファイアウォールの無効化をせずに、インストールしたいソフトだけ例外的にブロックを解除する方法もあります。基本的には、PCを危険にさらさない、という点で、ブロックの解除によって対応する方法が推奨されます。
方法としては、事前にコントロールパネルの「Windows defender ファイアウォールの有効化または無効化」の画面で、「Windows defender ファイアウォールが新しいアプリをブロックしたときに通知を受け取る」を選択しておきます。
そうすると、新しいソフトをインストールする際にファイアウォールの警告タグが表示されるので、その際に「ブロックを解除する」を選択すればOKです。そうすると、そのソフトのみブロックが解除され、そのソフトを使用する際にはファイアウォールを潜り抜けて使用できるようになります。
このソフトがウイルスの媒体になっていたり、危険性の高いソフトであったりする場合にはいずれにしてもPCは危険にさらされますので、注意は必要ですが、ファイアウォールを無効化するよりはるかに安全な設定といえるでしょう。
3、まとめ
この記事では、ファイアウォール無効化の意味と設定方法について解説しました。
ファイアウォールは個々のPCやネットワークを外部からの不正アクセスから守る役割を果たしますので、原則的には常に有効にしておくのが望ましいものです。しかしながら、特定のソフトをインストールしたい場合に、ファイアウォールがブロックをしてしまうケースもあります。
そういう時には、ファイアウォールを無効化するか、ブロックを解除することでファイアウォールの壁を潜り抜けてソフトを使用できるようになります。無効化は、PCを危険な状態にさらしてしまいかねないので、基本的には推奨されません。